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入江公康×白石嘉治
JUNKU トークセッション:眠らせろ! 学ばせろ! 群れさせろ!

大学、群衆、虚構、そして「敵」と「カネ」の話

入江: “本気でストライキやサボタージュを呼びかける本”を書いたつもりです。でも少なくとも、新しい「敵」の姿を浮かびあがらせることはできたのではないか。現在、新自由主義的なグローバル化、あるいはポストフォーディズム的な労働形態の浸透のなかで、欲望がずたずたに寸断され、闘争すら可能ではなくなっている。われわれは〈敵対〉を呼び起こさねばならない。「ストライキ可能な身体」をもち、「鉄を喰い」、「詩を撒く」労働者でありうるのか。つぎの仕事としては、労働と闘争をめぐる〈虚構〉の系譜をたどりながら、労働者は脱出に向かうことができるのかを問いたい。すなわち、ユートピアへの構想力を奪還し、自らの生を創造することができるのか。そして、あとはもうひとつ、産業予備軍の位置にただ貶められている「学生」を主題化する必要を感じています。

白石: 2005年に出版した『ネオリベ現代生活批判序説』の結論は、「大学の無償化」と「ベーシックインカム」でした。いろいろ書評はでたけれど、このふたつについてとりあげてくれなかった。それで自作自演というか、今回の増補版でこの二点にかんする追補をおこないました。「ベーシックインカム研究会東京」の堅田香緒里さんへのインタヴューと、私自身の「学費ゼロ」にかんする講演録です。もはや新自由主義の失敗は誰の目にもあきらかです。求められているのは、交換の論理の外部を示すイメージであり、大学の無償化やベーシックインカムは、入江さんが『眠労』でおこなったストライキやサボタージュの呼びかけと同様に、われわれに脱出への方向づけをあたえるものだと思います。

●入江公康『眠られぬ労働者たち 新しきサンディカの思考』(青土社)+白石嘉治・大野英士編『増補 ネオリベ現代生活批判序説』(新評論) 刊行記念

講師紹介

入江公康(いりえ・きみやす)
1967年生まれ。文教大学他非常勤講師。社会学、社会政策、労働運動史。『眠られぬ労働者たち 新しきサンディカの思考』収録以外の論考に、「猥雑化する権力/純化する 「心」」(渋谷望との共著、『現代思想』2003/4)、「クルド難民家族に訊く──内向きの国家暴力を解除するために」(同共著、同2004/9)、「詩を撒く」(『現代思想』2007/12 臨増=戦後民衆精神史)など。

白石嘉治(しらいし・よしはる)
1961年生まれ。上智大学他非常勤講師。『VOL』編集委員。フランス文学。著訳書に『啓蒙のユートピア Ⅰ』(共訳、法政大学出版局)、M.クレポン『文明の衝突という欺瞞』(編訳、 新評論)など。その他「日本学生支援機構のレジリアンス」(『現代思想』2007/4)、「大学のネグリ、サミット体制のネグリ」(同 2008/5)、笙野頼子氏へのインタヴュー「極私から大きく振り返って読む「だいにっほん」三部作」(『論座』2008/6)など。現在『週刊読書人』「論潮」を担当中。

☆ 会場…8階喫茶にて。入場料1,000円(1ドリンクつき)
☆ 定員…40名
☆ 受付…7Fカウンターにて。電話予約承ります。

ジュンク堂書店新宿店
TEL.03-5363-1300
http://www.junkudo.co.jp/sinjuku.html

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